2011/03/18

Aloha for Japan and paper clanes

世界から集まったUHの学生を中心に組織される団体、International Student AssociationによるCandle vigilがあった。先週おこった東日本大震災及びそれに伴う種々の災害の犠牲者に祈りを捧げるためのキャンドルナイトだ。
学内外から、100人足らずだろうか、Showing your Aloha for JapanのモットーのもとUHの芝広場に集まった。

災害直後から始まった募金活動の箱を横目に千羽鶴を折り、連ね、樹の枝にさげる。
祈りはキャンドルの代わりに携帯電話の光によって行われた。これは火を扱う危険性とキャンドルにかかるであろう予算のカット、また日々のコミュニケーションを象徴する携帯電話を使うことで被災者に届くようにという意図だった。夜7時46分、ハワイ時間でほぼ地震が起こった時刻である。
ちなみにこの方が着ているシャツには
ALOHAの文字がプリントされていて、
真ん中のOが日の丸のように赤くなっている

日本人及び日系人の多いハワイだけに、この一連の災害によって関係する誰かに災難が降りかかった人も少なくないだろう。メッセージとして読まれたある学生の手紙は、福島第一原発近辺に住む家族の状況を心配する緊迫したものだった。原発についてもこの一連の災害のひとつであることは間違いない。彼らにとって地震は現実の自分の生活を、いや人生を脅かすものでありつづけている。

鶴を連ねる手を休め、読み上げるその声に聞き入った。
彼らの一番必要とするものは、明日の命をつなぐ物資であり、それを供給する資金であろう。

この目の前の鶴、そして私たちの祈りにはどんな意味があるというのだ。


「これはまあどちらかというと私たちのためのものだけどね」
と隣で折り鶴に糸を通しながら彼女は言った。
「これはある意味格好だけのようなもの。でも後々この鶴をみて、日本の人がハワイから応援している人がいることを知って少しでも元気づけられたらいいかもね」
この鶴たちは、被災地ではなく、ホノルルにある日本領事館に送られる予定だ。
「地震の後、多くの人が、30ドルなり300ドルなりと募金はしている。でもそれが本当に役に立つのかその場ではわからないし、それで満足してしまう人もいるはず。だから、手を動かして自分で何かすると、もっと気持ちの方に入ってくるし、その間ずっと相手のことを考えるでしょう」

この携帯電話のディスプレイの光が停電している家庭を照らすわけでもない。鶴を千羽折れば何か奇跡が起こると信じていない限りは、すべてはただのシンボルに過ぎない。
しかし多くの人が時間や目的を共有し、身体を使いつつ考える時間を共有することは、今の思いを忘れない為にも必要なのかもしれない。


今はまだ震災直後で情報が錯誤し、すべての状況が明らかとは言えない。ましてや原発の危機は現在進行形である。しかし時間は人々を次の段階へ、次の段階へと押しやっていく。
言うまでもなく復興には時間がかかる。大切なのはこれからなのである。


「これは長期の、終わりの見えない挑戦になります」とメッセンジャーも締めくくる。
「どうか日本にそのアロハの気持ちを伝え続けてください」

これからの私に何が出来るだろうか。